日本画家 斉藤和 の 作品語り。

京都から世界へ。 1960年京都府生まれの日本画家、斉藤和のぶろぐです。 美しいとは、を日々模索です。   http://www.saitoukazu.com

牡丹。

京都芸大を卒業し印刷会社のデザイン部を退社し、

絵のことを考えて家内と二人で歩いている時、

画廊の外面に飾られていた絵にくぎ付けになった。

 

雪景の天の橋立。

この絵のことを知りたくて知りたくて

家内に背中を強く押してもらい

生まれて初めて画廊に入った。

 

優しい画廊主と奥様は初めて会う私たちに

暖かいお茶とふくよかな笑顔で丁寧に真剣に教えてくださった。

なぜその絵が美しいのか、心に響くのか

店の奥まで何度も往復して色々な作品と資料も見せてくださった。 

 

きびしい画肌で、ずっと気になっていた作家だった。

私は本当に嬉しかった。

虜になった。

 

画廊主は、見ず知らずの、何の経歴もない私に2枚の絵を依頼してくださった。

私は2ヶ月かけて、10号の絵を2枚描いた。

笑顔で受け取った画廊主は次の依頼をくださった。

 

この絵は、その頃の自分に挑戦している。

楽しかった。

手強かったり、新しい何かが加わったり、

また興味深い課題をみつけた。

 

 

牡丹。(485×545㎜/軸装)

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