日本画家 斉藤和 の 作品語り。

京都から世界へ。 1960年京都府生まれの日本画家、斉藤和のぶろぐです。 美しいとは、を日々模索です。   http://www.saitoukazu.com

グノームス。

髭を伸ばしたことがある。

面倒がなくていいと思って始めたけれど、意外と大変。

形を整えてないと不快だし、重みで皮膚がひっぱられてかゆいし。

 

中学の音楽室で見ていた、髭面のムソルグスキー

 

友人の画家のために書かれた、ムソルグスキー展覧会の絵

グノームスはその中の1曲。小人、と訳される。

ピアノ曲の方が、よりムソルグスキーが感じられて好き。

 

ばばばばばばばん。

ぱっぱーん。

 

きらきらと陽の光が遊ぶ川を見ていると、

そのきらめきに惑わされて、川底を見ることができない。

ましてやそこに、すいすいと魚がやってきてはもうだめ。

 

ここに近づくな、とまるで、大地をまもる妖精に言われているようだ。

いったい何を護っているのだろう。

もっとも小さな世界のもっとも大きな世界。

 

仲良く遊んでいるのは、「やまがお」や「あかもと」(あぶらはや、かわむつ)。

子供の頃によく釣って遊んだ。

川の中に入って石垣に手を入れてつかみ取りもよくしていた。

オニヤンマのさなぎを連れ帰って、脱皮して飛翔んでいくのも神秘的で大好きだった。

 

一度、ムソルグスキー展覧会の絵のグノームスを聴きながらこの絵を見てほしい。

私はそうしながらこの絵を描いています。

 

 

グノームス。(取材地:京丹後市

f:id:saitoukazucom:20170815073936j:plain