グノームス。
髭を伸ばしたことがある。
面倒がなくていいと思って始めたけれど、意外と大変。
形を整えてないと不快だし、重みで皮膚がひっぱられてかゆいし。
中学の音楽室で見ていた、髭面のムソルグスキー。
グノームスはその中の1曲。小人、と訳される。
ばばばばばばばん。
ぱっぱーん。
きらきらと陽の光が遊ぶ川を見ていると、
そのきらめきに惑わされて、川底を見ることができない。
ましてやそこに、すいすいと魚がやってきてはもうだめ。
ここに近づくな、とまるで、大地をまもる妖精に言われているようだ。
いったい何を護っているのだろう。
もっとも小さな世界のもっとも大きな世界。
仲良く遊んでいるのは、「やまがお」や「あかもと」(あぶらはや、かわむつ)。
子供の頃によく釣って遊んだ。
川の中に入って石垣に手を入れてつかみ取りもよくしていた。
オニヤンマのさなぎを連れ帰って、脱皮して飛翔んでいくのも神秘的で大好きだった。
一度、ムソルグスキーの展覧会の絵のグノームスを聴きながらこの絵を見てほしい。
私はそうしながらこの絵を描いています。
グノームス。(取材地:京丹後市)